SEOにおいてクリック率が重要な理由とは?検索順位ごとの目安数値も紹介
「SEO対策をするにあたって、クリック率の重要性を知りたい」
「クリック率を改善したいが、具体的な対策方法がわからない」
このような悩みを抱えてはいませんか。
当記事では、クリック率とSEOの関連性と、クリック率を改善するためのポイントを解説します。
クリック率を向上させるためには、クリック率を左右する要素を理解する必要があります。
また、クリック率の改善はすぐに結果がでるものではありません。ツールを使って数値を分析しつつ、計画的に進める必要があります。
- クリック率(CTR)は「クリック数÷検索結果の表示回数」
- 検索順位1位はクリック率が39.8%
- クリック率(CTR)はツールで確認できる
- クリック率(CTR)はタイトル変更やディスクリプションの設定などで改善できる
検索結果画面でのクリック率(CTR)は「クリック数÷検索結果の表示回数」
クリック率とは、ページが検索結果に表示された回数に対して、実際にユーザーがクリックした割合です。「CTR(Click Through Rate)」とも呼ばれています。
クリック率は「クリック数 ÷ 検索結果の表示回数」で算出され、パーセンテージで表される値です。計算方法の例は以下のとおりです。
項目 | 内容 |
---|---|
ページが検索結果に表示された回数 | 1,000回 |
ユーザーがクリックした回数 | 10回 |
計算式 | 10 ÷ 1,000 |
クリック率 | 1% |
一般的には、クリック率は高ければ高いほどよいとされています。
SEO対策でクリック率(CTR)が重要な理由
SEO対策でクリック率が重要な理由として次の2つがあります。
それぞれの内容を解説します。
クリック率が低ければ読んでもらえないから
クリック率が低いことは、ユーザーに記事を読んでもらえないことを意味します。
SEOの目的は、単に検索結果で上位に表示されることだけではありません。ユーザーにクリックしてもらい、そのページの内容を読んでもらうことが大事です
検索結果で上位に表示されることは重要ですが、クリックされなければ、どんなに内容が良くても成果につながりません。
検索順位を上げる施策よりもCTRを上げる施策の方が簡単だから
検索順位を1つ上げることは難しい一方で、クリック率を数パーセント改善するのはそれほど難しくありません。
検索順位の向上には、多くの要素が関与し、時間と労力を要します。たとえば、質の高いコンテンツ作成やサイト内部・外部のSEO対策など、さまざまな施策を一貫して行わなければなりません。
一方で、クリック率の改善は比較的手軽に実施できる施策が多くあります。
たとえばページのタイトルを工夫するだけでも、クリック率の改善につながります。クリックされやすいタイトルさえ考案できれば、すぐにでも実施できるでしょう。
クリック率改善の施策は、他のSEO施策と比べてもコストパフォーマンスが良く、効果が出やすい点が魅力です。
検索順位別のクリック率(CTR)の目安は?1位と2位の差は2倍以上
検索順位別のクリック率(CTR)の目安として、FirstPageSageのレポートが参考になります。検索順位別のクリック率は次の表の通りです。
検索順位 | クリック率 |
---|---|
1位 | 39.8% |
2位 | 18.7% |
3位 | 10.2% |
4位 | 7.2% |
5位 | 5.1% |
6位 | 4.4% |
7位 | 3.0% |
8位 | 2.1% |
9位 | 1.9% |
10位(存在する場合) | 1.6% |
参照:FirstPageSage「Google Click-Through Rates (CTRs) by Ranking Position in 2024」
検索1位は39.8%、2位は18.7%と、1位のクリック率は2位の2倍以上です。
このデータからも、SEO対策で検索1位を目指すことがいかに重要かがわかります。
また、やや古いデータですが、PCとモバイルにおけるクリック率の比較も参考になります。
参照:seo Clarity「CTR:Desktop&moble」
PCとモバイルを比較した場合、検索順位1位と2位のクリック率はPCの方が高く、3位から10位はモバイルの方が高くなる傾向があります。
理由として、スマホのユーザーはスクロール操作に慣れており、検索順位が低いページまでチェックする傾向にあるからだと考えられます。
検索上位に表示される記事を作成するポイントを知りたい方は、次の動画もチェックしてみてください。
クリック率(CTR)を左右する3つの要素
検索順位以外に、クリック率を左右する重要な要素は次の3つです。
それぞれの内容を詳しく解説します。
ユーザーの検索意図
クリック率を左右する要素として、ユーザーの検索意図が挙げられます。ユーザーは自分の検索意図に合致したコンテンツを求めているからです。
検索意図は次の3つに分類されます。
分類 | 内容 | 例 |
---|---|---|
インフォメーショナルクエリ | 特定の情報や知識を求める検索 | 2024年 流行カラー |
ナビゲーショナルクエリ | 特定のWebサイトやページを求める検索 | 〇〇 公式サイト |
トランザクショナルクエリ | 商品やサービスの購入などのアクションを求める検索 | スニーカー 通販 |
トランザクショナルクエリは「Buyクエリ」とも呼ばれ、検索上位のクリック率が高い傾向にあります。検索を行っている時点でユーザーには一定の購買意欲があり、自分が求める情報が目に留まったらすぐにクリックするためです。
検索意図を考慮し、それに基づいたキーワード設計およびコンテンツ制作を進めることで、クリック率の向上が期待できます。
組み合わせる検索キーワードの個数
一つのキーワードよりも、複数個を組み合わせたキーワードの方がクリック率は上がります。キーワードの組み合わせが多いほど、ユーザーの検索意図が明確になり、ユーザーが求める情報により近づくためです。
たとえば、「ランニングシューズ」の単一キーワードよりも、「メンズ ランニングシューズ 軽量」の複合キーワードの方がクリック率は高くなります。なぜなら、「メンズ ランニングシューズ 軽量」で検索するユーザーは、ある程度自分が欲しい商品の目途が付いているためです。
ただし、複合キーワードはクリック率が高くなる一方、組み合わせるキーワードの数が増えるほど検索ボリュームが減る点には注意が必要です。
検索ボリュームを踏まえてどのようなキーワードを選定すべきかは以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
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業界やジャンル
クリック率を左右する要素として、業界やジャンルも重要です。業界やジャンルによって、ユーザーの興味関心の度合いや検索意図が大きく異なるからです。
加えて、広告出稿が盛んな業界の場合、検索結果の上部を広告が占めることになるため、自然検索結果のクリック率が低くなる傾向があります。
たとえば、ビジネスジャンルでは、検索結果の1位がクリックされる割合が高い傾向があります。これは、多くのユーザーが特定の企業やサービスについて、具体的な情報を求めて検索しているためです。
一方、教育ジャンルでは、検索結果の10位まで幅広くクリックされる傾向にあります。これは、多くのユーザーが教育について幅広い情報を求めているためです。
コンテンツのジャンルによって、検索結果のどの順位までを目指すべきか、戦略の立て方が異なるでしょう。
クリック率(CTR)を確認する方法
Google Search Consoleを使用することで、Webページのクリック率を簡単に確認でき、さまざまな条件で分析できます。
手順は以下の通りです。
- Google Search Consoleにログイン
- メニューの「検索パフォーマンス」を選択
- 「平均CTR」のタブをクリック
Google Search Consoleでは、ページ別、デバイス別、国別、クエリ別など、さまざまな条件でクリック率を確認できます。
たとえば、特定のページがモバイルデバイスにてどれだけクリックされているかもわかります。特定のクエリに対するCTRの数値も把握することが可能です。
さらに、期間を絞り込んでデータを表示できます。期間を指定することで、特定の施策を実行する前後でクリック率がどのように変化したかの比較も可能です。
Google Search Consoleで得られたデータを基にPDCAサイクルを回し、クリック率の向上を図ることが重要です。
クリック率(CTR)を改善する5つの方法
クリック率(CTR)を改善する方法として次の5つがあります。
それぞれの内容を詳しく解説します。
魅力的なタイトルにする
クリック率(CTR)を改善するために、魅力的なタイトルを作成することが効果的です。
ユーザーがクリックしたくなるようなタイトルをつけることで、検索結果で目立ち、クリック率を向上させられます。
具体的な例は次の通りです。
- 「たった5分でわかる!初心者でも簡単にできるSEO対策のコツ10選」
- 「SEO担当者が絶対に知っておくべき、検索順位を爆上げする7つのテクニック」
タイトルを魅力的にするための要素として、次のポイントが挙げられます。
ポイント | 具体例 |
---|---|
数字の使用 | 「10選」「5分」「7つ」 |
キラーフレーズの使用 | 「たった5分でわかる!」「絶対に知っておくべき」 |
ベネフィットの提示 | 「初心者でも簡単にできる」「検索順位を爆上げする」 |
これらの要素を組み合わせることで、ユーザーの興味を引き、クリック率の向上につながるタイトルを作成できるでしょう。
メタディスクリプションを設定する
タイトルと共に、メタディスクリプションもユーザーが検索結果をクリックするかどうかの決定に大きな影響を与えます。
メタディスクリプションは、ページの内容を端的に表す概要文・要約文です。ページタイトルの直下に表示されます。
設定しなくてもGoogleが自動生成します。
しかし、自動生成されたものは必ずしも最適な形ではないため、手動で設定することでクリック率を大きく上げられる可能性があります。
メタディスクリプションは、タイトル同様に数字やキラーフレーズの使用、ユーザーへのベネフィットの提示を意識するとよいでしょう。
また、モバイルデバイスでは表示される文字数が50文字程度に限られるため、重要な要素を前半に配置する工夫も必要です。
定期的にリライトして更新日を最新にする
クリックを改善するために、コンテンツを定期的にリライトして更新日を最新に保つことは効果的です。検索画面上で更新日はページタイトルの直下に表示され、ユーザーの目にも入るからです。
更新日が最新に保たれることで、検索ユーザーに対して「新しい情報」という印象を与えやすくなります。一方、更新日が古いコンテンツは、情報が古いまま放置されているマイナスのイメージを与えかねません。
ユーザーは古い情報を避け、新しい情報を求めるため、更新日が古いとクリック率が低下する可能性があります。
たとえば、新しいデータやトレンドに基づいた内容の追加、古くなった情報の削除・更新をするなどで、コンテンツの価値を維持できます。
URLを最適化する
クリック率(CTR)を改善するために、URLを最適化することも有効な手段の1つです。URLの最適化によって、ユーザーだけではなく検索エンジンにとってもどのようなサイトか理解しやすくなるためです。
URLの最適化には次のポイントがあります。
- ターゲットとするキーワードを含める
- 適度な長さとする
- ハイフンで単語を区切る
URLにターゲットとするキーワードを含めることで、検索エンジンがコンテンツの主題を理解しやすくなるのがメリットです。結果、検索結果でより関連性の高いページとして評価されやすくなります。
また、URLの長さや構造も検索エンジンの評価に影響を与えます。適度な長さで、ハイフンで単語を区切ることで、URLの可読性の向上が可能です。
ユーザーがURLを見ただけでページの内容を予測できるような簡潔で明確な構造にしましょう。
構造化データのマークアップを実施する
構造化データのマークアップとは、Webページの内容を検索エンジンが理解しやすい形式で伝える方法です。
構造化データのマークアップを実施することにより、検索結果に付加情報を表示できるようになります。
付加情報の表示によって、検索結果に占める自社サイトの割合が大きくなり、ユーザーの注目を集めやすくなるでしょう。
たとえば、店舗のメニュー構成やサービス・イベントの紹介、商品の詳細などが検索結果に表示されるようになります。これにより、視覚的に目立ちやすくなり、クリック率の向上が見込めるのです。
構造化データをマークアップするには、Schema.orgからWebページの内容に合ったタグを選び、それをHTMLに記述します。Schema.orgは、さまざまなタイプの構造化データのフォーマットを提供しており、さまざまなコンテンツに対応しているサイトです。
クリック率(CTR)を改善する際の注意点
クリック率を上げたい目的があっても、タイトルやメタディスクリプションにて、誇大表現やコンテンツの内容に無いことを書くことは避けなければなりません。誇大表現や虚偽の情報を使うと、ユーザーの期待を裏切るからです。
たとえば、実際には存在しない情報や過度に誇張された主張をタイトルやメタディスクリプションに記載するのはやめましょう。ユーザーはそのページをクリックした後、すぐに離脱してしまいます。
期待を裏切るコンテンツは直帰率を上昇させます。直帰率とは、ユーザーが特定のページを訪れた後、他のページを閲覧せずにサイトを離れる割合です。
直帰率が高いと、検索エンジンはそのページがユーザーにとって有益ではないと判断する可能性があります。
まとめ|クリック率を上げてSEO施策の成功につなげよう
クリック率とは、ページが検索結果上に表示された回数に対して、実際にユーザーがクリックした割合です。クリック率が低いことは、ユーザーに記事や広告を読んでもらえないことを意味します。
SEOの目的は検索結果での上位表示だけではなく、ユーザーに実際にクリックしてもらい、そのページの内容を読んでもらうことです。
クリック率を改善するには、魅力的なタイトルへの変更やメタディスクリプションの設定、定期的なリライト(更新日の書き換え)が効果的です。
さらに、URLの最適化や構造化データのマークアップなど専門的な知識も欠かせません。
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