SEOレポートとは?サンプルとテンプレートを大公開!使用ツールと作り方をプロが直伝
「SEOレポートを作成することでどのような効果を得られるのか知りたい」
「SEOレポートを作成しサイトの効果測定を進めたいが、何から始めたらよいのかまったく分からない」
SEOレポートは、サイトの現状を把握して必要な改善施策を打ち出し、サイトを成長させる際に必要不可欠です。
一方で、効果的なSEOレポートを作成するためには、ツールを用いたり、コツを掴んだりする必要があるため、事前に把握したうえで計画的に取り掛かることが大切です。
そこで、この記事では、SEOレポートの概要や作成方法を、フラップネクスト式のテンプレートとあわせて紹介します。
- SEOレポートの概要
- SEOレポート作成時に確認すべきアクセスのデータ
- SEOレポートの雛形と使用方法
- SEOレポート作成時に使用するツール
- SEOレポートを作成する際のコツ
- SEO対策のコツ
- SEO対策の成功事例
SEOレポートとは
SEOレポートとは、Webサイトのパフォーマンスを監視・評価し、改善するために使用するツールです。
SEOレポートを定期的に作成することで、改善点が明らかになるため、効果的なSEO戦略を継続的に講じられます。
ちなみにSEOとは、「Search Engine Optimization」の略で、「検索エンジン最適化」のことです。
詳細や目的をまとめると次の通りです。
SEOとは | WebサイトやWebページが検索エンジンの検索結果でより高いランキングを獲得し、より多くのユーザーがページを訪れるようにするための戦略 |
SEOを実施する目的 | 検索エンジンがWebページの内容を理解し、そのページがユーザーの検索する情報に関連していることを判断できるようにする |
この目的を実現するうえで、SEOレポートの作成・活用は大いに役立ちます。
例えば、SEOレポートの作成・活用には、以下のようなメリットが期待できます。
メリット | SEOレポートの担う役割 |
---|---|
パフォーマンスの分析 | Webサイトの検索エンジンパフォーマンスを定期的に分析・評価できる。 これにより、自社が講じたSEO対策の効果を測定し、成功した戦略や改善が必要な領域を特定することが可能。 |
目標達成の追跡 | 事前に定めた目標やKPIを追跡し、達成状況を確認できる。 達成状況のチェック後、戦略を調整して目標達成に向けた取り組みの最適化につなげられる。 |
競合の分析 | 競合他社のWebサイトや戦略と比較し、自社のWebサイトがどのようにパフォーマンスしているかを評価できる。 競合他社に対する自社の優位性や弱点を特定し、競争力を向上させるための戦略を策定できる。 |
コミュニケーションの改善 | チームメンバーや顧客に対して、SEOに関する取り組みの進捗状況や成果を明確に伝えるために役立つ。 コミュニケーションが改善され、関係者の信頼構築につながる。 |
SEOレポートを作成する際は、次の期間ごとにデータを測定し、それぞれの数値をレポートにまとめることを推奨しています。
- 週に1回
- 月に1回
また、SEOレポートを使用せずにSEO対策を進めた場合、次のような結果となることが多いです。
- どのコンテンツをどのようにリライトすればいいのかわからない
- 打つべき施策の優先順位が定まらない
- 改善策を打ち出してどのような結果を得られたのかわからない
SEOレポートを活用しない場合、効率的にサイトを成長させることができません。
優先度の低い施策を実施してしまったり、検討違いの施策を打ち出してしまったりしてリソースだけが割かれてしまいます。
それどころかサイトの順位が下落してしまったり、停滞してしまったりすることも。
貴社サイトのSEO対策を効率的に進めるうえでSEOレポートは、必要不可欠な存在といえるでしょう。
SEOレポートを作成するときに確認すべき項目
サイトを効果的に測定するうえで確認しておきたい項目をまとめました。
すべての要素をSEOレポートに含める必要はありませんが、これから紹介する要素を確認していただくことでサイトの現状を正確に把握していただくことができます。
自然検索トラフィックのセッション推移
Webサイトのトラフィックは、SEOに関する施策が実を結んでいるかどうかを判断する基本的な指標です。
Googleアナリティクスから次のデータを確認しましょう。
①サイト全体のセッション数やユーザー数
②ページ別の数値
ページ別のデータで特に確認していただきたい箇所は、次の通りです。
データ | 確認できる要素 |
---|---|
ページ別セッション数 | コンテンツごとにどの程度のユーザーが訪問しているのか ユーザーに閲覧されているコンテンツを確認できる |
ページ別滞在時間 | コンテンツごとの滞在時間 訪問者数が多いものの滞在時間が短時間の場合には、記事の冒頭で離脱されていることがわかる |
ページ別直帰率 | 対象のコンテンツから他のコンテンツに遷移することなくサイトを離脱している割合がわかる 直帰率が高い場合には記事内容や内部リンクの設置位置を見直すことができる |
ページ別のデータは、SEOレポートに含めることで、コンテンツごとの改善施策を検討する際に役立てることができます。
Googleサーチコンソールの表示回数、クリック数、平均掲載順位
Googleサーチコンソールのデータからわかる次の3つの情報も確認しておく必要があります。
これらの要素は、取得したデータの数値をSEOレポートに記録しておくことをおすすめします。
- 表示回数:サイトのコンテンツが検索結果にどの程度表示されているか
- クリック数:表示されたコンテンツがどの程度クリックされているか
- 平均掲載順位:検索結果で何位に表示されているか
コンテンツごとの表示回数やクリック数、平均掲載順位を確認することにより、コンテンツごとの状況を把握することができます。
そして、例として次のような判断をすることができます。
状況の例 | 考察の例 |
---|---|
平均検索順位が11〜20位なのに表示回数が多い | ・検索結果2ページ目に表示されているのにも関わらず表示回数が多い →検索するユーザー数が多いKWで表示されていることがわかる ・上記KWで10位以内を目指すことでさらに表示回数を獲得できクリックされる可能性も上がるのではないか |
平均検索順位が高く表示回数も多いのにクリック率が悪い | ・当初狙っていたKWとは異なるKWで高順位を獲得していた ・高順位で表示されているKWのユーザーニーズと記事のタイトルがズレている可能性がある ・記事のタイトルを変更すればクリック数が上がるのではないか |
コンテンツを作成する際、それぞれにKWを設定しますが、必ずしも狙っていたKWで順位を獲得できるとは限りません。
どのKWで順位を獲得できるかはGoogleが決めるため、検索エンジンからの評価に合わせて、コンテンツをリライトしていく必要があります。
Googleサーチコンソールで「表示回数」「クリック数」「平均掲載順位」を確認することにより、コンテンツごとの検索エンジンからの評価を把握することができます。
前月比で大きな急増があったKW
前月比でクリック数が大きく増加したKW(キーワード)、これとは反対に大きく減少したKWも確認することを推奨します。
Googleサーチコンソールの「日付」項目から特定の期間データを比較した数値を取得することが可能です。
比較して確認することにより例として以下のような要素を発見できるでしょう。
- 「●●」カテゴリのKWが全体的に順位向上している
- 意図していないKWで検索順位とクリック数が向上している
特定のカテゴリのKWが順位上昇している場合には、そのカテゴリの記事を改善したり、新たに関連したKWの新規記事を作成することにより、高順位を狙える可能性があります。
また、意図していないKWで上位表示されクリックを獲得していたことにも気づくことができます。
新たにサイトに貢献してくれるKWの発見につながるでしょう。
検索流入からのCV数推移
SEO対策をおこなっていると、「検索からの流入数は増えているものの、実際の売上にはつながっていない」という状況に陥ることがあります。
上記の状況を把握するためにもGoogleアナリティクスから次のデータを確認しましょう。
- コンテンツごとのセッション数
- コンテンツごとのCV数
上記を確認することで、例として次の現状を把握することができます。
- セッション数が多いのにCV数が少ない
→CTAの訴求文章やボタンの設置位置を見直す必要がある - セッション数が少ないのにCV数が多い
→CTAの訴求方法を他記事に生かすことができる
SEO施策を講じる際は、必ずCV(コンバージョン)を設定したうえで、SEOレポートにおいてどこからの流入がCVにつながっているのかを追跡することが大切です。
ターゲットKWの順位推移と流入推移
それぞれのコンテンツに設定したKWの順位を確認することも大切です。
確認する方法は次の通りです。
確認する方法 | GRCなどの検索順位計測ツールでKW検索順位の推移を取得する |
確認する際におすすめの頻度 | 週に1回 |
KWごとの順位を確認することで例として次のような状況を把握することができます。
- 狙ったKWで順位を獲得しているかを把握できる
- リライトすることで流入数が増えそうな記事を把握できる
→リライトの優先順位をつけることができる - 週に1回記録することで順位変動を追うことができる
ただし、検索順位はさまざまな要因(例:検索している場所)によって変動するため、必ずしも順位計測ツールで表示された結果と自分たちが実際に計測した結果が同じになるとは限らない点を把握しておきましょう。
SEOレポートのテンプレート【今すぐ使える!フラップネクストのサンプル・雛形を大公開】
ここからは、フラップネクストがクライアント様サイトのSEO効果測定時に実際に活用しているSEOレポートのテンプレートを4項目紹介します。
なお、テンプレートは上記のリンクから無料でダウンロードできます。どこにどのような内容を記載し、どのように測定すべきかがわかるマニュアルも付いているので、数値の分析が苦手な方でもご活用いただけます。
フラップネクスト独自のSEOレポートサンプル・雛形をぜひご活用ください。
キーワード順位表
キーワード順位表は、対策KWの順位を週次で把握するための表です。
GRCから取得したデータを該当箇所に埋め込むことにより、順位変動を測定することができます。
活用してわかることは次の通りです。
- 狙ったKWで順位獲得しているか
- 優先してリライトすべきKW
- リライトを実施したあとの効果
- 大きな順位変動があったKW
高順位を獲得しているKWが目に見えてわかるため、リライトすべきKWに優先順位をつけることができます。
さらにリライト後、効果があったのか測定することが可能です。
また、特定のKWの順位変動にもいち早く気づくことができます。
例えば、キーワードカニバリゼーション(同じサイトの複数ページが同一KWで競合しあってしまうこと)が起きた際、突然検索順位が大きく下落することがあります。
上記のような順位下落にも、すぐに気づけて対策を講じることができるでしょう。
カテゴリごとの流入数測定表【週次・月次】
カテゴリごとの流入数測定表は、サイト全体・カテゴリごとのセッション数とCV数を把握するための表です。
フラップネクストのテンプレートでは、「流入数_週次データ」および「流入数_月次データ」のシートが該当します。
活用してわかることは次の通りです。
- サイト全体の数値
- 伸びやすいカテゴリ
- CVにつながりやすいカテゴリ
上記を可視化することで例えば次の施策を検討できるでしょう。
- 伸びやすいカテゴリの記事を中心にリライトする
- 伸びやすいカテゴリに関連したKWを優先して新規記事を作成する
- CVにつながりやすいカテゴリ記事から優先してCTAの訴求文を変更する
効率的に施策を打ち出すうえでカテゴリごとの状況の把握は大切です。
ページ別パフォーマンス表
ページ別パフォーマンス表は、各ページ別の順位変動・セッション・CVを月次で把握するための表です。
活用してわかることは、次の通りです。
- 数値変動の把握
- 数値変動の原因究明
- 改善策の立案
上記を可視化することで、例として次のような施策を検討することができます。
状況の例 | 状況の考察や施策の例 |
---|---|
メインKWで高順位獲得していないのに平均掲載順位が高くセッション数が増加している | ・狙ったKW以外で順位を獲得している可能性がある ・現状順位を獲得しているKWにシフトしてリライトする |
順位が緩やかに下落している記事がある | ・これ以上の順位下落を避けるためリライトを視野に入れる |
ページ別のパフォーマンスも月に一度確認することにより、注力していない記事の変化を把握することができます。
抽出データ貼り付け表
抽出データ貼り付け表は、ツールから抽出したデータをそのまま貼り付ける表です。後で全体的な数値を見直すためにも、抽出した以下のデータをそのまま記録しておくことが大切です。
- キーワード順位(GRCなどから抽出したデータ)【週次抽出データ】
- Googleアナリティクス【週次抽出データ・月次抽出データ】
- Googleサーチコンソール【週次抽出データ】
ちなみに、各ツールのどの数値を抽出すべきかはマニュアルが完備されていますので、迷わずに使用いただけます。
SEOレポートの作成に用いるツール
前章のテンプレートでも触れましたが、SEOレポートを作成する際は専用のツールの活用が欠かせません。
SEOレポートを作成し、自社のSEO対策を効果的におこなうためには、包括的な機能を備えていて、レポートに追加する必要のある情報を測定できるツールを導入する必要があります。
本章では、SEOレポートの作成に用いられる代表的なツールをピックアップし、概要を順番に解説します。
Googleアナリティクス
出典:https://analytics.google.com/analytics/web/provision/#/provision
Googleアナリティクスは、Googleが提供する無料のWeb分析ツールです。活用することで、Webサイト・アプリのトラフィックやユーザー行動を追跡・分析できます。
これにより、ウェブサイトのパフォーマンスを評価し、マーケティング戦略やコンテンツの改善を図ることが可能です。
Googleアナリティクスは以下のように5つのレポートに分かれています。
確認できるデータは、次の通りです。
レポート | 概要 |
---|---|
リアルタイム | リアルタイムのサイト状況を把握できる。 訪問者数・ページビュー・直帰率・滞在時間など、リアルタイムでWebサイトのトラフィックデータを取得できる。 |
オーディエンス | サイトに訪れた人の属性と、訪問者がどのような行動をしたのかを確認できる。 ユーザー数・新規ユーザー数・セッション数・ユーザーあたりのセッション数・ページビュー数・ページ/セッション・平均セッション時間・直帰率の8つの軸で、サイトに訪れた人がどのような行動を取ったのか、ユーザー属性を把握できる。 |
集客 | サイトに訪れた人がどの流入元から(どのチャネルから)訪れた人なのか把握できる。 Organic(自然検索)・Paid(広告)・Social(SNS)に分類される。 |
行動 | ページビュー数・ページ別訪問数・平均ページ滞在時間・直帰率・離脱率の5つの軸で、サイトに訪れた人がどのような行動を取ったのかを把握できる。 |
コンバージョン | 訪問者に起こしてほしい行動の成果を把握できる 例:ECサイトで商品を購入してもらう、サービスサイトで問合せしてもらうなど |
Googleサーチコンソール
出典:https://search.google.com/search-console/about?hl=ja
Googleサーチコンソールは、Googleが提供しているインターネット検索の分析ツールです。WebサイトがGoogle検索でどのように表示されているかを分析し、SEOのための改善策を提案します。
これにより、Webサイトの検索パフォーマンスを最適化し、より多くの訪問者を獲得することが可能です。
Googleサーチコンソールで主におこなえることを下表にまとめました。
できること | 概要 |
---|---|
Google検索における表示状況のチェック | 検索順位・表示回数・クリック数・クリック率などをチェックできる。 インデックス状況をチェックできる。 |
リンク状況のチェック | 被リンク数やページURL・被リンク元サイトをチェックできる。 内部リンク数やページURLをチェックできる。 |
サイトの情報提供 | インデックス登録のリクエストやインデックス削除の申請をおこなえる。 クロールの制御やURLの変更を伝えられる。 |
サイトにおける問題点の把握 | 表示速度の遅いURLを把握できる。 エラーやペナルティの有無を把握できる。 |
Googleサーチコンソールでは、検索順位・検索での表示回数・検索でのクリック数・検索でのクリック率・検索クエリといったGoogle検索結果でのパフォーマンスをチェックできます。
これに対して、Googleアナリティクスは、検索結果でのサイトのパフォーマンスがわからないため、この点がGoogleサーチコンソールとGoogleアナリティクスの大きな違いです。
検索順位・ドメインレーティングを調べるツール
そのほか、Webサイトの検索順位・ドメインレーティングを調べるツールとして、下表のようなツールも活用します。
ツール名 | 概要 |
---|---|
GRC | 検索順位チェックツール。 直近の順位変化だけでなく、過去のすべての順位変化もグラフ表示できる。 |
SEMRush | 自社や競合サイトのページ調査や分析をおこなえるSEO対策ツール。 SEO対策だけではなく、広告・SNS・トラフィック分析などの機能も備えている。 |
Ahrefs | 自社サイトだけでなく、競合サイトの被リンク分析や検索エンジンの上位表示コンテンツ、想定流入キーワード、ソーシャルメディアでの反応を分析・把握できるSEO分析ツール。 |
UberSuggest | キーワード調査・サイト調査・被リンク調査などがおこなえるSEOツール。 |
自社コンテンツの測定に慣れてきたら、競合サイトが獲得している被リンク数やドメインレーティングを確認することも大切です。
自社サイトのドメインレーティングより競合他社のドメインレーティングが高い場合には、次のような外部対策を実施しましょう。
- ①競合サイトが獲得している被リンク数と被リンク先を調査
- ②競合他社が獲得している被リンク先へ営業をかける
競合サイトと同様の被リンクを獲得していくことで、貴社サイトのドメインレーティングも向上します。
現状のSEOでは、「ドメインレーティングの高いサイト=高順位を獲得しやすい」という方程式が成り立っているため、外部対策も重要な施策といえます。
効果的なSEOレポートを作成するコツ4選
本章では、効果的なSEOレポートを作成するコツを4つ解説します。
それぞれのポイントを順番に解説します。
前回の提案後に実行した施策を記録する
SEOレポートを作成する際は、実施した施策は必ず記録しましょう。次のメリットを得られます。
- 実施した施策に効果があったのかわかる
- 施策の結果を得て新たな改善施策を考案できる
- 上司やチームメンバーと施策の成果を共有できる
チームで情報を共有したり、効率的にPDCAサイクルを回したりするうえで必要不可欠な要素といえます。
また、施策を記録する方法は次の通りです。
- 週次でチェックするKW順位表に記載すると良い
- どの記事にどのような施策を実施したのか記録する
- いつ実施したのか必ず日付を記録する
- 1つの記事に対し1つの施策を実施する
1つの記事に対し複数の施策を同時に実施するとどの施策からどのような成果を得られたのか判断できないため注意しましょう。
ちなみに実施した施策をメモしていないと、次のような問題が発生する場合があります。
- どの施策にどのような効果があったのかわからない
- 打った施策の結果を測定する日が定まらない
当たり前ですが、施策を記録しておかないと、どのような結果を得られたのかわからなくなってしまいます。次の改善施策を打ち出すこともできません。
講じた施策やリライトにどのような結果が出たのか計測するためにも、前回の提案後に実行した施策をひと目でわかりやすいようSEOレポートに含めましょう。
今後検討している施策を記しておく
自身の上司やチームメンバー向けにSEOレポートを作成する場合、今後検討している施策も含めることをおすすめします。これにより、以下のようなメリットが期待できます。
- 思い切った提案がしやすい
- 施策の優先順位を検討することができる
- 本格的に施策を検討する前の段階で、上司や上層部と自分のベクトルが違っても早い段階で認識を修正できる
- チームメンバーの意見を聞きやすい
- チームメンバーに考える機会を与えて、自分以外のスキル向上が見込める
今後の改善施策を記す際は、次の要素を明確にしておきましょう。
- その施策にかかる工数(難易度)
- 優先順位(期待できる効果)
上記を記載することにより、チーム内で施策の優先順位や方向性を検討することができます。
チャートとテーブルを活用する
SEOレポートの作成にあたって、チャート(図)やテーブル(表)を含めましょう。視覚に訴えることで、上司やチームメンバーなどに情報を伝えやすくなります。また、SEOレポートの文章は短く簡潔にまとめることが大切です。
チャートとテーブル、グラフの作成が苦手な場合、SEOの専門家に相談しサポートを得ることも検討しましょう。
エグゼクティブサマリーを含める
エグゼクティブサマリーとは報告書の簡単な紹介と概要のことです。
エグゼクティブサマリーの詳細は以下の通りです。
含める箇所 | SEOレポートの冒頭 |
目的 | 誰が読んでもSEOレポートの本質と必要な関連情報を理解できるようにするため SEOの目標が達成可能かどうかを簡単に判断できるようにするため |
具体例として以下の場合に含めることを推奨します。
- チームミーティングでSEO成果を共有する際
- 上司に成果を報告する際
エグゼクティブサマリーを含める際は、講じたSEO施策とその方法を要約することを意識しましょう。
SEOレポートとあわせて大切!SEO対策の成功ポイント【フラップネクスト式のコツ直伝】
本章では、SEOレポートの作成と併せて大切なSEO対策のポイントを解説します。ここで紹介する以下4つのポイントは、フラップネクストのプロが実践しているSEO対策です。
それぞれのポイントを順番に解説します。
広告運用のデータを活用する
SEO対策にあたってコンテンツ制作に取り掛かる際、事前におこなっていた広告運用のデータがあれば最大限に活用しましょう。
広告運用のデータを用いることで、活用できるデータがまったくない場合と比較して、CV率の向上やCPA(1CVあたりにかかったコスト)の削減が可能です。
具体的にいうと、事前に実施した広告運用のデータから、最短でCVさせられたKWを抽出することで、高確率で成果を上げられるKWに絞ってSEO対策を講じられるようになります。
それにより、SEO効果を得られるまでにかかる時間・コストを削減できます。
広告運用のデータを活用したSEO対策の成功事例については、次章「SEOレポートを用いたSEO対策の成功事例【フラップネクスト式!予算半減の重要施策】」にて詳しく解説しています。
また、広告運用のデータを活用したコンテンツ制作について、詳しくは以下の動画でフラップネクスト代表の山崎が解説していますので、あわせてご確認ください。
オフライン営業も取り入れる
SEO対策の一環としてオフライン営業も取り入れることで、顧客の温度感を肌感覚で把握できるようになります。
顧客と直接話すことで、次の要素などを聞き取れます。
- 顧客が潜在的に抱えているニーズ
- 問い合わせをしてくれた理由
ツールでは抽出できない「ターゲットとする顧客がどういったKWでWeb検索をおこなっているか」がわかるため、CVにつながりやすい且つ競合の少ないSEOキーワードを選定できるでしょう。
特にBtoBの場合は顕在KWが少ないため、オフライン営業をおこなって顧客の潜在的なニーズをしっかり聞き取ることで効果的なSEO対策につなげられます。
また、店舗型BtoCの場合でも、オフライン営業は効果的な施策です。例えば、エステ店の場合、顧客から直接ニーズを聞き取ることで、顧客が本当に求めているニーズ(例:小顔、肌質改善など)を発見でき、SEO対策に生かせます。
オフライン営業の結果、店舗側で考えているニーズと顧客の潜在ニーズが異なっていることがわかったというケースは多いため、積極的に取り入れましょう。
記事作成では全体監修者、監修者、ライターに専門家を配置する
SEO対策にあたって記事作成をおこなう際は、全体監修者・監修者・ライターそれぞれのポジションに専門家を配置することが大切です。
専門家として配置したい人材は、主に以下のとおりです。
- 作成する記事のターゲットとなる業界で実際に働いている人
- 学術的な専門家(例:大学教授や研究者など)
- さまざまな商品・サービスを使用するヘビーユーザー
上記のような専門家が、記事作成における以下のポジションに対して役割を担うことで、記事の質が向上します。
専門家のアプローチするポジション | 役割 |
---|---|
全体監修者 | 記事のカテゴリーごとに異なる専門知識が必要な状況下で、専門知識を効率的に得られるよう指示・先導する |
監修者 | カテゴリーに関する専門知識を提供する |
ライター監修者 | 構成作成段階と記事完成段階の時点で、ディレクターとして構成・記事を確認する |
記事作成時におこなうべき専門家の配置について、詳しくは以下の動画でフラップネクスト代表の山崎が解説していますので、あわせてご確認ください。
顧客の事業モデルをキャッチアップして記事を作成する
記事作成にあたって、事前に顧客の事業モデルをキャッチアップしましょう。これにより、オリジナル性が高く良質な記事を作成できるようになります。
具体例として次のことを実施しましょう。
- 記事作成を担当するライターやディレクターは、記事内容に関する専門知識を事前にインプットする
- 最低限、業界構造を大まかに把握できる参考サイトや業界に関する基礎的な書籍などを読んでおく
フラップネクストが手がけた事例を紹介すると、パンフレットやリーフレットなど販促物を作成・販売する会社のオウンドメディア構築にあたり、デザインの専門知識が求められました。
そこで、ライターやディレクターにデザインに関する資料や企業内でのデザインのレギュレーションマニュアルを読み込ませたうえで記事作成を進めています。
専門性の高い内容の記事作成であるほど、中途半端なコストでプロセスを丸投げしてしまうのではなく、本数を絞ったり記事単価を上げたりしてでも手間をかけて良質な記事を作成することが大切です。
これにより、競合記事との差が生まれ、SEO順位が上がりやすくなります。
SEOレポートを用いたSEO対策の成功事例【フラップネクスト式!予算半減の重要施策】
続いて、フラップネクストが支援した成功事例をご紹介いたします。
この事例では、エンジニア人材の紹介サービスを手がけている企業のオウンドメディア構築で、SEO効果を落とさないままで広告予算を半減させることに成功しています。
エンジニア人材の紹介サービスを手がけている企業の場合、プログラミング言語別にそれぞれのKWでじっくり時間をかけてコンテンツを作成していくことが想定されます。
しかし、事前に実施した広告運用の結果、「Ruby」のKWで大きなパフォーマンスを測定できたため、大きなSEO成果が期待できる「Ruby」関連のKW(例:「Ruby 人材募集」「Ruby 人材育成」)から集中的にコンテンツ制作を進めていきました。
これにより、SEO効果が得られるまでにかかる時間・コストを大幅に削減しています。
コンテンツマーケティングでは一般的に多くの時間・コストがかかりますが、パフォーマンスが期待できるKWに絞って対策することで、時間・コストを押さえてSEO効果を得ることが可能です。
この事例について、以下の動画でもフラップネクスト代表の山崎が解説しています。
SEOレポートのテンプレート使用時によくある質問
最後に、SEOレポートのテンプレート使用時に企業のWeb担当者の方からよくある質問と回答をまとめました。
SEOレポート作成に必要な時間はどれくらい?
SEOレポートを作成するためには、平均でおよそ3〜4時間程度の時間がかかります。
SEOレポートの作成時間は、以下のような要因で幅があります。
- プロジェクトにおける責任度合
- プロジェクトの複雑さ
- SEOの経験・知識
- データ分析の経験と知識
- 上司やメンバーが希望するレポート形式
なお、本記事で取り上げたGoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールのほか、検索順位・ドメインレーティングを調べるツールなどを最大限に活用することで、SEOレポート作成にかかる時間を短縮できます。
SEO対策の手順は?
SEO対策を進める際の一般的な流れは、以下のとおりです。
- ターゲットキーワードを決定する
- タイトルを設定する
- 検索ニーズに合うページを作成する
- 内部リンク構造の最適化をおこなう
- コンテンツの信頼性を明示する
- 良い評判やリンクを獲得する
- ページスピードを改善する
- スマホ対応をおこなう
上記はあくまでも一般的な手順であり、企業の状況によってSEO対策のやり方は異なります。
テンプレートを使ってSEOレポートを作成しよう
SEOレポートとは、Webサイトのパフォーマンスを監視・評価し、改善するための重要なツールです。
SEOレポートを作成する際は、以下の項目を確認することが大切です。
SEOレポートを定期的に作成することで、効果的なSEO戦略を継続的に講じられます。ただし、初心者の方の場合、どのようにSEOレポートを作成すべきかわからない人が多いです。
そこでフラップネクストでは、クライアント様サイトのSEO効果測定時に実際に活用しているSEOレポートのテンプレートを公開しております。
どこにどのような内容を記載し、どのように測定すべきかがわかるマニュアルも付いているので、数値の分析が苦手な方でもご活用いただけます。
フラップネクスト独自のSEOレポートサンプル・雛形をぜひご活用ください。
なお、弊社フラップネクストでは、SEOレポート作成をはじめとするSEO対策について幅広いサポートをおこなっています。
Webマーケティングに関する知識と豊富なスキルを有したスタッフが、貴社にとって最適なSEO対策方法をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。
皆様からのご連絡をお待ちしています。
フラップネクストでは、SEO対策をメインに貴社の事業課題を解決します!
「事業目標達成のために必要な施策を教えてほしい」
「自社サイトへのアクセス数をどのように増やせばよいかわからない」
「狙ったキーワードで上位表示ができない」
そんな課題に対して、専門のコンサルタントが事業目標から逆算して最短で成果に繋がる施策を提案します!
貴社の課題を分析した上でオーダーメイドの施策を、WEBに詳しくない方でもわかりやすくお伝えします。
SEO数値の分析が苦手な人必見!成果を出すためのSEOレポートと簡単使い方マニュアル
SEOで高順位を獲得しサイトを軌道に乗せるためには、定期的に数値を確認し、改善施策を考案・実行することが大切です。
しかし「どの数値をどの程度のスパンで計測すれば良いのかわからない」「どのようなシートにまとめて効果を検証していけば良いかわからない」といった悩みに直面します。
本資料の『SEOレポート』は、フラップネクストがクライアント様サイトのSEO効果測定時に実際に活用しているシートです。
▼資料イメージ
マニュアル付きのため、知識がなくてもどこにどのような数値を入力し測定すべきかがわかります。
フォーマットを活用し効果測定をしていただくと、やるべき改善施策が明確になり検索順位の上昇が可能です。PDCAの回し方も一通り理解することができます。
株式会社フラップネクスト独自のフォーマットをぜひご活用ください。