狙うべき検索ボリュームの目安は?無料ツールを使った調べ方も紹介
「制作キーワードを決めるにあたり、検索ボリュームはどれくらいを目安とすればよいのかわからない」という悩みは、コンテンツ制作において多くの方が最初にぶつかる壁です。
検索ボリュームは、制作する記事コンテンツを上位表示させられるか判断する目安にもなります。検索ボリュームを正しく活用すれば、どのキーワードが上位表示しやすいか見極められます。
この記事では、検索ボリュームの種類やキーワード選定のコツ、コンテンツを上位表示させるためのポイントなどをわかりやすく解説します。
- 検索ボリュームの分類と目安
- 検索ボリュームの活用方法
- 検索ボリューム以外のキーワード選定基準
- 検索ボリュームを調べられる無料ツール
検索ボリュームを調べられる無料のツールも紹介しているので、キーワード選定の参考にしてください。
狙うべき検索ボリュームの目安
制作キーワードを決定する材料の一つに、検索ボリュームが挙げられます。検索ボリュームは、月間の検索回数によって3つに分けられます。
どれくらいの検索ボリュームを狙うべきかの基準は、大きく分けて次の通りです。
- 1記事で上位表示を狙いたい:スモールキーワード(〜1,000回/月)
- 1記事で上位表示を狙いつつ、安定した流入を目指したい:ミドルワード(1,000〜1万回/月)
- 総合的な対策で上位を目指し、ビジネスの成果に直結させたい:ビッグワード(1万〜/月)
検索ボリュームが多ければ多いほど、上位表示されたときのユーザーの流入は増えます。しかし、検索ボリュームが多いキーワードは、そもそも上位表示が難しいというデメリットがあります。
予算やリソース、記事を公開する目的などに合わせて、どのボリュームを狙うか精査していきましょう。
SEOキーワードの選定方法については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
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1記事で上位表示を狙いたい:スモールキーワード(〜1,000回/月)
スモールキーワードとは、月間検索ボリュームが100〜1,000回以下のキーワードです。主に、2〜3つの単語を組み合わせて検索されます。
スモールキーワードはボリュームが小さいため、上位表示されても大量の流入は望めませんが、競合が少ない特徴があります。単純に上位表示させたいだけなら、スモールキーワードを選ぶのがいいでしょう。
流入が少ないとはいえ、コンバージョンレートが高いものであればスモールキーワードでも十分な価値を発揮します。
スモールキーワードの記事を作成するときはコンバージョンに直結するかをよく分析し、必要性を見極めましょう。
1記事で上位表示を狙いつつ、安定した流入を目指したい:ミドルワード(1,000〜1万回/月)
ミドルワードは、月間検索ボリュームが約1,000〜1万回程度のキーワードを指します。単一キーワードで検索されることもありますが、多くは複数のキーワードによって成り立っています。
ボリュームが大きいことに加えてユーザーのニーズが明確なので、良質な記事を作成すれば流入の安定が狙えるでしょう。ただし、一般的にはスモールキーワードよりも競合が多くなる傾向があるため、上位表示の難易度は上昇します。
総合的な対策で上位を目指し、ビジネスの成果に直結させたい:ビッグワード(1万〜/月)
ビッグワードとは、月間検索ボリュームが1万回以上のキーワードです。ユーザーは1つの単語のみで検索するケースが多く、キーワードに対して幅広い情報を求めています。
ビッグワードで検索上位に表示されれば、流入数の大幅な増加が期待できるでしょう。しかし競合が多く、大手メディアとも順位を競わなければなりません。
すでにサイトが大きく成長しているケースを除き、ビッグワードでの上位表示は記事そのものの品質だけでは難しい傾向があります。記事の上位表示には、サイト全体の評価も影響するためです。被リンクの獲得や関連性の高い別記事の作成など、総合的な対策が求められます。
とはいえ、ビッグワードだからといって敬遠する必要はありません。最初は上位表示されなくても、継続的な取り組みでサイト全体の評価を上げていけば、上位表示の可能性は見えてきます。
ビッグワードの特徴は、多様な検索ニーズです。たとえば「エンジニア」というビッグワードであれば、以下のようなニーズが推測できます。
- エンジニアの仕事を探したい
- エンジニアの転職先を調べたい
- エンジニアを雇いたい
- エンジニアの勉強をしたい
このように、さまざまな方向性からの流入が期待できる点は、ビッグデータならではのメリットです。
検索ボリューム100以下はアクセスが見込めずとも「お宝キーワード」が潜んでいる可能性も
検索ボリューム100以下のようなニッチなキーワードは、流入が少ない反面ユーザーの検索意図がはっきりとわかるメリットもあります。ニーズを細かく分析できるため、適切なキーワード選定を行い高品質な記事を提供できれば、コンバージョンにつながりやすいでしょう。
たとえば「(職業名) 求人 初心者可 」というスモールキーワードがあったとします。このキーワードで検索するユーザーは、「初心者可の求人に応募したい」という明確な目的があり、記事内で紹介した求人に強い関心を持つ可能性があります。
このように、たとえ小さな検索ボリュームでもユーザーが求める情報を正しく提供できれば、記事の価値は高いといえます。
ニッチな需要でコンバージョンを狙える「お宝キーワード」については、以下の動画で詳しく説明しているため、ぜひ参考にしてください。
制作キーワードの優先順位は「検索ボリューム」ではなく「カテゴリ別」で設定するのがおすすめ
検索ボリュームをもとに制作の優先度を決める方法は今も多いですが、予算とリソースが限られている場合はおすすめできません。なぜなら、短期間で成果が出づらいためです。
実際に記事の制作をはじめる際には、まずは着手するカテゴリーを一つ決めて、同カテゴリー内の記事を網羅的に制作するのがおすすめです。カテゴリーごとに記事を作成することで、ユーザーに必要な情報を網羅できるからです。
同カテゴリー内の記事は内部リンクでつなぎやすく、複数記事の評価を底上げしやすいメリットもあります。
たとえば、エンジニア人材派遣のサイトでコンテンツを作る場合は言語ごとにカテゴリ分けをして、必要なキーワードを選定します。
例)
- (言語名)初心者
- (言語名)勉強方法
- (言語名)求人
このように、特定の言語名に関する記事を揃えておけば、その言語に興味のあるユーザーが複数の記事を閲覧してくれる可能性が高まります。
ユーザーの求める情報を提供するためにも、検索ボリュームだけにとらわれず、カテゴリ別のキーワード選定がおすすめです。
制作キーワードの優先順位については、以下の動画でわかりやすく解説しています。
季節性、トレンド性で検索ボリュームが変動するキーワードもある
季節やトレンドによって検索ボリュームが変動しやすいキーワードもあります。
たとえば「クリスマス プレゼント」や「バレンタイン おすすめ」などの検索キーワードは、特定の月になると一気に検索回数を伸ばします。需要が高まる季節の数ヶ月前に記事を制作しておけば、多くの流入を獲得できるかもしれません。
また、これまでは検索ボリュームが少なかったキーワードでも、トレンドによって急激なボリューム増を見せるケースがあります。たとえば最近は「Chat GPT」が大きなトレンドとなりましたが、実際に検索ボリュームも急激に増加しました。
SNSやニュースを見て「次に何が来るか」を予測できれば、急激に検索ボリュームが増えるコンテンツを事前に用意できるかもしれません。
検索ボリュームを調べる無料ツール5選
検索ボリュームを調べるには、専用ツールを使用します。無料で利用できて機能性も十分なツールが多数提供されているため、使いながら使用方法に慣れましょう。
それぞれの特徴を解説していきます。
Ubersuggest
画像引用:Ubersuggest
Ubersuggest(ウーバーサジェスト)は、キーワード調査やサイト調査などが行える無料のSEOツールです。アメリカのデジタルマーケター、ニール・パテル氏が開発したツールで、SEO対策に役立つさまざまな機能が提供されています。
また、Ubersuggestでは検索ボリュームやサジェストワードなど、複数の観点から見た上位表示難易度もチェックできます。その他にChromeやMicrosoft edgeで利用できる拡張機能も提供されており、直感的な操作性が魅力です。
無料版の場合は回数制限があるため、操作性や機能性を試して有料プラン加入を検討しましょう。
Googleキーワードプランナー
画像引用:Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、Googleが公式で提供しているキーワード調査ツールです。主に、以下のような機能が使用できます。
- キーワードごとの月間検索ボリューム
- 関連キーワード調査
- 競合性調査
- 広告配信時のクリック単価
しかし、Google広告を運用しているユーザー向けのツールのため、広告配信を行っていないと概算データしか確認できません。無料で使う場合、検索ボリュームは「1万〜10万」など、広いレンジで表示されますが、使い方によっては十分キーワード選定に活用可能です。
Googleキーワードプランナーの利用にはGoogleアカウントの取得が必要なため、あらかじめ登録しておきましょう。
aramakijake.jp
画像引用:aramakijake.jp
aramakijake.jpは、株式会社ディーボが提供しているSEOツールです。サービス内では「検索数予測ツール」と「競合検索数予測ツール」の2つの機能が利用できます。
検索ボリュームを調べる場合は「検索数予測ツール」を使用しましょう。使い方は非常に簡単で、入力欄に調査したいキーワードを入力しチェックボタンを押すだけです。
月間推定検索数や検索順位別の月間検索アクセス予測数だけでなく関連語も表示されるので、キーワード選定時に役立つでしょう。また、Yahoo!の検索ボリュームを調べられるのもメリットの1つです。
ただし、aramakijake.jpはキーワードを1つずつ入力して調べなければなりません。大量のキーワードを調べたいときには時間と手間を要するので、注意してください。
ruri-co
画像引用:ruri-co
ruri-coは会員登録やログインをせずに、無制限で使用できるSEOツールです。キーワードを検索するだけで、サジェストキーワードと検索ボリュームが一覧で表示されます。
さらに「類似率」を参考にすると、他のサイトが上位表示できている類似のキーワードも読み取れます。「類似率」を見ることでユーザーが求めるコンテンツがわかるため、見出しや本文に活かすと良いでしょう。
ただし検索ボリュームが提示されないキーワードもあるので、別のツールと併用がおすすめです。
Googleトレンド
画像引用:Googleトレンド
Googleトレンドは、検索キーワードの回数推移を把握できる登録不要のSEOツールです。特定の期間を指定して検索回数の増減をグラフ化してくれるため、直感的なビジュアルでトレンドを把握できます。
グラフには人気度と呼ばれる数値が表示されますが、具体的な検索回数ではありません。最も検索回数が多い時期を100とした相対評価なので、大まかなボリューム感を把握する使い方が適しています。
また、過去24時間に検索数が急増したキーワードを調べられる「急上昇ワード」機能も便利です。話題性があるキーワードはユーザー流入を促せるため、コンテンツに合った急上昇ワードがあれば、積極的に取り入れましょう。
検索ボリュームの目安以外にも留意すべきポイント
検索ボリュームはあくまでキーワード選定の一材料として考え、実際に記事制作を行うときには以下の点にも留意しましょう。
記事コンテンツの評価を高め、流入を増やしコンバージョンを獲得するには、検索ボリューム以外のポイントも意識する必要があります。
ターゲットを明確にする
コンテンツ制作を行うときは、誰に向けて情報を発信してコンバージョンにつなげるかを明確にすべきです。
たとえば、美容液を探しているユーザーであっても「20代の女性」と「40代の女性」では検索するキーワードは異なるでしょう。
キーワード選定の前には、訴求したいユーザーのペルソナ(想定読者)を細かく設定し「検索しそうなキーワード」を洗い出すことが重要です。洗い出したキーワードをもとに検索ボリュームを調べることで、上位表示を狙いつつコンバージョン獲得もできるキーワード選定につながるでしょう。
記事コンテンツではどうしても上位化できないキーワードもある
Web上には、記事形式だけでなく商品を紹介するサービスページや企業ページなど、さまざまなフォーマットのコンテンツが存在します。
そのため、検索キーワードによっては記事コンテンツでの上位表示が難しいケースがあります。
たとえば「スニーカー 通販」で検索すると、上位は商品の販売ページが独占しています。その中で記事コンテンツを作っても、上位表示は難しいでしょう。
一方で「スニーカー 靴紐」「スニーカー コーデ」などのキーワードであれば、上位表示されているのは記事コンテンツです。キーワードを選定する時には、記事コンテンツで戦えるキーワードの見極めが重要です。
メインキーワードを選定してから複合キーワードを考える
キーワードを選定するときには、コンテンツの主となるキーワードを1つ選んでから、複合キーワードを考えましょう。
ビッグワードは検索数が多いため、上位獲得の難易度が上昇します。メインキーワードに付随した検索ボリュームの少ないキーワードを考えることで、記事の上位表示につながります。その結果、コンテンツそのものの評価も高まるでしょう。
たとえば、旅行情報サイトの記事作成において、メインキーワードを「旅行」と設定します。まずは「旅行」に付随する複合キーワードを洗い出しましょう。検索エンジンのサジェストや競合サイトの情報などを参考に、複合キーワードを集めます。
- 旅行 カバン
- 旅行 地域復興クーポン
- 旅行 東京
- 旅行 飛行機
- 旅行 代理店
一例ではありますが、上記が「旅行」についての複合キーワードです。これらをカテゴリーに分類し、検索ボリュームを比較しながら精査していけば、ユーザーのニーズに沿ったキーワード選定が行えます。
YMYL領域は上位表示が難しいことを考慮する
検索キーワードの中には「YMYL」と呼ばれる分野があります。これはGoogleが定めた独自の品質評価ガイドラインで、人生や健康に関わるジャンルを示す用語です。
- 金融(投資・保険など)
- 健康・安全
- 法律など
これらの分野はユーザーの生活に多大なる影響を与えるため、専門性や権威性が求められるだけでなく、上位表示も難易度が高いです。YMYL領域で高品質な記事を制作するには、専門家の存在が必要不可欠です。
しかし、記事そのものを専門家に執筆してもらうと単価が高額になり、コスト面での問題が発生します。そこでおすすめなのが、監修という方法です。
専門知識を有するライターに執筆を依頼し、専門家に記事の監修を依頼することで、コスト内で良質なコンテンツを制作できます。YMYL領域のコンテンツ制作については、以下の動画で詳しく解説しているので参考にしてください。
狙うべき検索ボリュームの目安を把握し、成果に直結させよう
検索ボリュームは、制作キーワードを決定する際に考慮したい要素の一つです。
検索ボリュームを正しく見極め、自社が狙うべきキーワード選定を行えば、パフォーマンスの高い上位表示記事を生み出せるでしょう。
しかし検索ボリュームを把握したとしても、単に「多い」「少ない」だけでは適切なキーワード選定はできません。ノウハウがない状態で取り組んでも的確な判断ができない可能性があります。
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