2023.5.9 オウンドメディア

オウンドメディアの必要性|なぜ注目されている?運用するメリットと成功のコツ

オウンドメディアの必要性|なぜ注目されている?運用するメリットと成功のコツ

「オウンドメディアを運用する必要があるのか知りたい」
「事業課題の解決にオウンドメディアの運用が適しているのか判断したい」

オウンドメディアは、企業の集客やブランディング手段として必要性が高まっています。

しかし、貴社の状況によっては活用の必要性が低い場合もあります。
貴社にとっての必要性を把握したうえで、オウンドメディアの運用を進めるべきです。

この記事では、オウンドメディアを運用するメリット、オウンドメディア運用する必要性が低いケースなどを解説します。

この記事のサマリ
  • オウンドメディアの概要
  • オウンドメディアの必要性が高まる理由
  • オウンドメディアを運用するメリット
  • オウンドメディアを運用するデメリット
  • オウンドメディアを運用する必要性が低いケース
  • オウンドメディアの作り方・手順
  • オウンドメディアの運用を成功させるポイント
  • オウンドメディアの戦略設計のコツ
  • オウンドメディア構築・運用の成功事例
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監修者

株式会社フラップネクスト 代表取締役

山崎 翔太朗

株式会社ウィルゲートに新卒入社。コンテンツマーケティングの商品開発チームリーダーを担当。 その後、株式会社DeNAでメディア責任者を経験。2018年1月に独立しフラップネクストを創業。 得意領域はSEO流入をメインとしたオウンドメディア構築。B2BのSEO施策にも精通。SEO業界歴10年以上。趣味は釣り。 StockSun認定パートナー

経歴

  • 2012年4月-株式会社ウィルゲート
  • 2016年4月-メディア事業の法人新規営業/SEOコンサルタント/オウンドメディア構築パッケージ商品開発
  • 2016年5月-株式会社ディー・エヌ・エー
  • 2018年12月- キュレーションメディアcutaのプロデューサー/編集体制構築・SEO施策の実行・アフィリエイト、タイアップ広告などのマネタイズ施策の実行/大手出版社に常駐し新規ウェブメディアの立ち上げ
  • 2018年1月-株式会社フラップネクスト創業
  • 現在-オウンドメディア立ち上げ支援/SEOコンサルティング/記事制作代行/SEOツールの開発・販売/フィットネス関連メディアの運営

支援実績

大手出版社
HR系SaaS企業
不動産会社
審美歯科
大手出版社
働く主婦向けメディアHR系SaaSのオウンドメディア
マッチングアプリ比較オウンドメディア
不動産投資オウンドメディア
審美歯科のオウンドメディア

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オウンドメディアとは?|目的別に自社での必要性を考えよう

オウンドメディアを運用する目的から必要性を考える

オウンドメディアとは、企業が独自の情報を発信できるメディアのことです。

オウンドメディアの活用により、企業はさまざまな事業目的を達成できるようになります。

オウンドメディアの目的

オウンドメディアを構築して運用することは、以下のような目的の達成につながります。

目的 概要、具体例
集客・リード獲得 オウンドメディアによる情報発信で幅広いユーザーと接点を作る。

例:オウンドメディアを通し、顧客の悩みを解決するノウハウ系コンテンツを発信。顧客の関心を維持させ集客につなげた。

ブランディング 貴社を理解してもらえるコンテンツを発信し、商品やサービスのブランドイメージを作り上げる。
商品・サービスの強みをユーザーに認知してもらう。例:オウンドメディアを通して自社製品の特徴や使い方を詳しく紹介。あわせて、製品に関するQ&Aやカスタマーレビューも掲載。それにより、顧客の不安解消やブランドの信頼感向上、⚪︎⚪︎を重視して選びたいという顧客の評価軸と商材をつなげた。
採用 採用に特化して自社のブランディングにつながるコンテンツを発信。
自社のビジョン・理念に共感して興味を持ったユーザーを集める。例:自社の採用情報・働く環境・社風・福利厚生に関する情報をオウンドメディアにて紹介。現役社員のインタビューや職種別の仕事紹介も掲載し、リアルな企業の雰囲気を伝えたことで、応募数が増えた。
収益化 広告掲載などの方法でマネタイズを図る。

例:自社の商品・サービスと関連性の高い他社商材を紹介するタイアップ記事を作成。記事のトラフィック数により収益を得られる仕組み。

オウンドメディアを運用する際は、必ず目的を1つ決めましょう。

「オウンドメディアを通しどのような事業課題を解決したいのか」社内で話しあってみてください。

オウンドメディアの目的別指標の立て方

オウンドメディアの目的を定めたら、目的別に指標を立てて運用します。

オウンドメディアの目的別にどのような指標を設定すべきなのか、下表にまとめました。

目的 指標の一例
集客 売上額・CV数・リード獲得数・メルマガ開封率など
ブランディング 指名検索の推移・会社案内のダウンロード数など
採用 エントリー数・説明会への参加者数・面接辞退数・内定辞退数など
収益化 CV数・PV(ページビュー)数など

定期的にオウンドメディアの効果測定を実施して、定めた指標の達成度合いを計測していきます。

また、指標を達成するために効果測定の結果から改善施策を打ち出す必要があります。

オウンドメディアの必要性|なぜ注目されている?

オウンドメディアの必要性

昨今、企業の集客やブランディング手段として、オウンドメディア活用の必要性が高まっています。

本章では、オウンドメディアの必要性が高まっている理由として、特に大きい4つの項目を解説します。

オウンドメディアの必要性①Web広告の効果が薄れてきているため

現代のインターネット社会では情報があふれかえっており、広告の効果が低下しています。

次の理由から、ユーザーがWeb広告に抵抗を感じていることがわかります。

  • バナー広告のクリック率が以前と比べて大幅に低下
  • 「広告ブロック機能」を搭載したスマートフォンやアプリの登場

ユーザーは情報を取捨選択できる時代だからこそ、オウンドメディアが必要とされています。

オウンドメディアでは、ユーザーの検索意図を網羅的に解決する情報を提供します。

その際、悩みを解決するための一つの手段として自然な形で商材を紹介できるため、広告のようなわざとらしさもありません。

ユーザーと信頼関係を築いたうえで商材を紹介できることが大きな魅力といえます。

オウンドメディアの必要性②SNSでシェアされる魅力的なコンテンツを作るため

SNSは拡散力のあるツールのため、広告に代わる情報発信スタイルとして大いに活用されています。

SNSで情報を拡散するためには、ユーザーが思わずシェアしたくなるようなコンテンツを作成しなければなりません。

とはいえ、これまで企業が発信してきたような製品情報や会社情報では、ユーザーの興味を引くことは困難です。

そこで、オウンドメディアの運用が役立ちます。

オウンドメディアのコンテンツは、文字数に制限がありません。また、必要に応じてユーザーに視覚的に伝わる画像や動画を挿入することも可能です。

ユーザーにとって有益な情報を発信できることから「このサイトの情報が役立ちました」と、SNSで拡散される可能性があります。

商材のリーチを拡大するためにも、SNSで拡散されるようなコンテンツを作れるオウンドメディアは、必要性が高いといえます。

オウンドメディアの必要性③ペイドメディアとアーンドメディアの欠点を補完できるため

ペイドメディア・アーンドメディアの概要は、それぞれ以下のとおりです。

ペイドメディア 企業が広告主として広告料を支払い、広告スペースやメディアチャンネルを活用し自社の商品やサービスをプロモートする方法。
短期間で広くアピールしたい場合やターゲット層に直接訴求したい場合に効果的な手段とされている。
アーンドメディア 企業が直接広告費を支払わずに顧客・ファン・インフルエンサーなどによって自然発生的に拡散されるプロモーション手法のこと。
消費者の信頼を得やすく、ブランドの認知度や評価を向上させる効果がある。

このうちペイドメディアは、ユーザーを流入させる即効性があるものの、多大な費用がかかりコミュニケーションが一方的になりやすい点がデメリットです。

アーンドメディアはユーザーとの接点を容易に作れるものの、情報を蓄積させることが不得意な点に注意しなければなりません。

上記に対してオウンドメディアは、運用にペイドメディアほどの費用はかからないうえに、ユーザーと相互コミュニケーションが取れます。

また、アーンドメディアとは違い、作成したコンテンツを蓄積していくことが可能です。

つまり、ペイドメディアとアーンドメディアのデメリットを補えることから、オウンドメディアの必要性が高まっています。

オウンドメディアの必要性④コンテンツが資産となって企業に蓄積されるため

SNSによる発信はフロー型であり、大きくシェアされることがあっても効果は一時的なものです。そのため、コンテンツが資産となって蓄積されることはありません。

これに対して、オウンドメディアによる発信はストック型です。

発信した情報を資産として蓄積でき、ユーザーとの接点として継続的に活用できます。

とくに、オウンドメディアのコンテンツは、公開後にリライト(再編集)ができます。

常にユーザーの検索ニーズに沿ったフレッシュネスな情報に更新できるため、投稿してから時間が経過しても効果を得ることが可能です。

オウンドメディアを運用する5つのメリット

オウンドメディアのメリット

本章では、オウンドメディアを運用するメリットとして特に代表的な内容をピックアップし、詳しく解説します。

それぞれの項目を把握し、貴社でオウンドメディアを運用する必要性があるか検討する材料としてご活用ください。

オウンドメディアのメリット①ブランドの認知度や評価を向上させられる

オウンドメディアを運用すると、ターゲットとするユーザーに対して、貴社が提供している商品・サービス価値や魅力を伝えられるようになります。

たとえば、次の事柄をコンテンツに取り入れることができるためです。

  • 商材を利用したユーザーによる口コミ
  • 他社製品と比較した内容
  • 商材を導入した事例
  • 自社独自のノウハウ

上記のようにオウンドメディアでは、「貴社や貴社の商材は何に強みがあるのか」をさまざまなコンテンツを通して伝えることができます。

これにより、「⚪︎⚪︎に強い会社と言えば貴社」「⚪︎⚪︎を重視して選ぶなら貴社の商材」というブランドイメージが出来上がります

認知度の向上だけでなく、⚪︎⚪︎を重視して選びたいというユーザーからの評価も向上するでしょう。

オウンドメディアのメリット②SEO効果により集客が見込める

オウンドメディアで質の高いコンテンツを継続的に提供することで、検索結果の上位に表示されやすくなります。

これにより、自然検索からの訪問者が増えて、集客効果に期待ができます。

そのためには、検索エンジンから評価されるようなコンテンツの作成が大切です。ユーザーの検索意図を網羅して満たせるような以下のコンテンツが求められます。

専門性の高い情報で作成する 少し調べれば誰でもわかる情報ではなく、専門家の知見が含まれている情報
独自性のある情報を入れ込む 口コミや事例など独自の情報を含めてユーザーからの信頼性につなげる

上記だけでなく、発信元であるオウンドメディア自体の信頼性・権威性も向上する必要があります。ドメインレードの向上にも注力しましょう。

これらを行うことにより、SEOで上位表示されるオウンドメディアとなり、集客効果に期待することができます。

オウンドメディアのメリット③顧客に役立つ情報を提供できる

オウンドメディアでユーザーにとって役立つ情報を発信できる点も良い点です。

これにより、以下のようなメリットを得られます。

  • 信頼性の高いメディアのため常にチェックしたい
    →トラフィックが増えて検索順位向上につながる
    →さらなる認知拡大に期待ができる
  • 専門性の高い情報のため信頼できる会社
    →商材の購入など目的達成につながる

ユーザーに好印象を与えることで、リピーターの獲得や顧客満足度の向上につながります。

オウンドメディアのメリット④顧客とのコミュニケーションで製品の改善を図れる

オウンドメディアには、次のように顧客とコミュニケーションを取れる機能をつけることができます。

  • コメント機能
  • 問い合わせ機能

上記を活用することにより、顧客と直接コミュニケーションを取れる機会が生まれます。

実際に顧客のニーズを肌感覚で感じることができるため、ツールなどを用いたデータ分析からは得られない潜在的なニーズをキャッチすることが可能です。

これをマーケティング戦略や商品開発に活用することで、顧客ニーズに対応したサービスや商品を提供できるようになります。

オウンドメディアのメリット⑤広告費用を削減できる

オウンドメディアの運用では、自然検索からの流入を目指すため、基本的に広告費用はかかりません。

コンテンツを定期的にリライトしておくことで、SEOで上位表示を保つことができます。一度オウンドメディアを構築すれば、毎月大きな費用をかけなくても、継続的な流入が期待できます。

一方広告は運用をやめてしまうと、露出がなくなるためユーザーからの流入がなくなります。継続した広告費用が必要となるでしょう。

オウンドメディアを長く運営することにより、広告への依存度が比例して薄くなり、広告費用を削減できることは大きなメリットです。

オウンドメディアを運用するメリットをさらに詳しく解説した記事もあわせてご確認ください。

オウンドメディアを運用する3つのデメリット

オウンドメディアのデメリット

オウンドメディアの運用ではさまざまなメリットが期待できる一方で、少なからずデメリットの発生が問題となることもあります。

ここからは、オウンドメディアを運用するデメリットとして特に注意すべき3つの内容をピックアップし、順番に解説します。

  1. 構築と運営に多くの時間・コスト・リソースが求められる
  2. 魅力あるコンテンツを継続的に制作・更新する必要がある
  3. 新しい技術やトレンドを常に追求しなければならない

オウンドメディアのデメリット①構築と運営に多くの時間・コスト・リソースが求められる

オウンドメディアの施策で成果をあげるためには、構築と運営に多くの時間・コスト・リソースを費やす必要があります。

具体的には、次のことを行う必要があります。

  • Webサイトの設計・開発
  • コンテンツの制作や更新
  • SEO対策など

特にコンテンツの制作と更新、SEO対策は定期的かつ継続的に実施しなくてはなりません。

月に5〜10記事程度更新した場合でも、ユーザーの流入などの効果を得られるまでに最低半年程度の期間がかかります。

オウンドメディアが軌道に乗るまでは、継続してコストとリソースがかかる点は把握しておきましょう。

オウンドメディアのデメリット②魅力あるコンテンツを制作・更新する必要がある

オウンドメディアでは、質の高いコンテンツを制作・配信する必要があります。

検索結果上位を獲得し、見込み客の集客をおこない、結果として貴社の目的達成につなげるためです。

これには以下のような専門知識やスキルが求められます。

  • マーケティング調査のスキル
  • 競合と自社を分析するスキル
  • SEO対策を踏まえたサイト設計の知識
  • キーワード選定のスキル
  • 検索意図の調査分析スキル
  • 自社の特徴を踏まえた検索意図を満たす記事構成作成のスキル
  • SEOライティングのスキル
  • 公開記事の成果分析と修正のスキル
  • マネタイズを考える思考力

知見の浅い状態で運用してしまうと、貴社の目的から外れていたり、検索ニーズを満たしていなかったりする記事を量産してしまう場合があります。

専門知識を身につける必要があったり、専門知識を持った専門家やスタッフを確保したりする手間が発生するのはデメリットと言えます。

オウンドメディアのデメリット③新しい技術やトレンドを常に追求しなければならない

検索エンジンによるSEOの評価基準は年に数回大きなアップデートがあります。その度に順位変動が発生するため、新たなテクニックやトレンドを取り入れながら対応しなくてはなりません。

さらに、時の流れとともにユーザーの検索意図とそれを満たすための情報は移り変わるものです。

業界に関わる最新の情報を常にキャッチし、コンテンツをリライトする必要があります。

新しい技術やトレンドを常に追求しなくてはならない点は、デメリットかもしれません。

オウンドメディアを運用する必要性が低いケース

オウンドメディアの必要性が低いケース

オウンドメディアを運用する必要性が低いケースを3つ紹介します。

市場と商材が適合していないとき

新規事業を立ち上げたばかりの段階では、たとえターゲットとなる顧客の課題解決のために開発・リリースした商材であっても、実際は市場に受け入れられていないというケースがあります。

その場合、いくらオウンドメディアを運用して見込み客を集めても、問い合わせを獲得後、成約につながらないケースが多いです。

そのため、まずは貴社が取り扱う商材が市場と合致しているのかを確かめましょう。

具体的には、すぐに流入を期待できる広告運用をおこない、ユーザーの反応を確かめることが望ましいです。

そこで市場に受け入れられていない商材であると判断されたら、商品設計から見直す必要があります。

10代向けの安価な商材を扱うとき

10代向けの安価な商材(例:コスメやお菓子など)を売り出したいときには、オウンドメディアを運用しても大きな成果を期待できる可能性が低いです。

なぜなら、これらの商材は単価が安く、オウンドメディアを通じて教育しなくても売れやすいためです。

10代に向けた単価の安い商材を取り扱う場合には、オウンドメディアではなく以下のマーケティングの方が相性が良いでしょう。

  • ①10代の利用率が高いTikTokやInstagramなどのSNSを用いてリーチを拡大
  • ②そのままECサイトへ流入させて購入につなげる

オウンドメディアは、ユーザーが時間をかけて比較検討する必要のある、高額な商材の方が向いているでしょう。

実店舗型サービスで不向きな業種のとき

実店舗型のサービスを展開している場合、中にはオウンドメディアの運用が不向きな業種もあります。

たとえば、美容院を運営している場合、集客につながりやすい「地域+美容院」で検索した場合に、ホットペッパービューティーなどのポータルサイトが検索結果の上位をしめています。

オウンドメディアを運用し、これらのサイトと戦って順位を狙うことは非常に難しいです。

たとえ「髪 傷む」などの悩みに訴求するキーワードで対策し、自然検索による流入を得られたとしても、ユーザーは痛みをケアする方法が分かるとすぐに離脱してしまう可能性が高いです。

また、上記のキーワードはさまざまな地域に住むユーザーが流入するキーワードです。

貴店舗のサービスにより痛みの改善ができることを提示したとしても、そもそもユーザーの住んでいる地域と合致しない場合は集客に結びつけることが難しいでしょう。

オウンドメディアの作り方【必要な4ステップ】

オウンドメディアの作り方

ここでは、大まかなオウンドメディアの作り方を紹介します。オウンドメディアは、以下の流れで作っていくのが一般的です。

手順 すべきこと
①戦略設計 KGIの明確化
ユーザーニーズの調査
ペルソナの設定
カスタマージャーニーマップの作成
KWとコンテンツの方針の設計
KPIの設定
②メディアの構築 レンタルサーバーの契約
ドメインの取得
CMSの導入
デザインのカスタマイズ
アクセス解析ツールとの連携
③記事制作 記事の構成作成
記事の作成
記事の推敲
記事のリライト
④分析・改善 解析ツールの選定
効果測定と分析

各段階でやるべきことの詳細は、オウンドメディアの作り方を解説した記事をあわせてご確認ください。

オウンドメディアの運用を成功させるポイント【マーケターがコツを解説】

オウンドメディア成功のポイント

続いて、オウンドメディアの運用を成功させるコツとして、フラップネクストのプロのマーケターが3つのポイントに分けて解説します。

明確な目的を設定したうえで戦略設計する

前述のとおり、オウンドメディアを運用する目的は企業によってさまざまです。

そして、当然ながら、目的に応じて掲載すべきコンテンツの内容は変わります。

たとえば、採用を目的とする場合は、自社の採用情報・勤務環境・社風・福利厚生に関する情報のほか、社員へのインタビューなどを掲載すべきです。

また、集客を目的とする場合は、貴社で提供している商品やサービスの情報をメインに掲載すべきでしょう。

このように、目的を達成するためには、掲げた目的に応じてオウンドメディアに掲載するコンテンツの内容を選ぶ必要があります。

質の高い記事を制作するため運用フローを構築する

オウンドメディアを構築し、多くのユーザーの目に触れるためには、SEOを意識したコンテンツ作成が必要不可欠です。

つまり、SEOで評価される質の高い記事を制作する必要があります。

そのためには、正確であることに加えて、オリジナリティのあるコンテンツを作成することが大切です。

これを実現するうえで効果的なのが、専門家を制作フローに参加させることです。

具体的には、コンテンツの内容に精通する専門家(例:実際に働いている社員や有識者、商品のヘビーユーザーなど)を以下のポジションにそれぞれ配置しましょう。

  • アドバイザー:全体を監修する人
  • ディレクター:コンテンツの監修者
  • ライター:コンテンツを作成する人

アドバイザー・ディレクター・ライターそれぞれに対して専門家が実態に即したアドバイスを提供することで、専門性が高く、競合他社と差別化したコンテンツを作成できるようになります。

こちらで紹介した内容について詳しく知りたい場合は、以下の動画も合わせてご覧ください。

リライトでコンテンツの鮮度を保つ

コンテンツ・記事を検索順位の上位に表示させ続けるには、SEOの評価を良好に保ち続ける必要があります。

そのためには、定期的にコンテンツをリライトすることが大切です。

適切にリライトすることで、SEO効果を維持・向上させられ、そのまま流入数の維持・向上につながります。

リライトの具体的な手順は、以下のとおりです。

  • 対象のコンテンツ・記事を洗い出す
  • コンテンツ・記事ごとにリライトの内容を企画する
  • 実際にリライト作業をおこなう

コンテンツのリライトのポイントは、以下の動画で詳しく解説していますので、併せてご確認ください。

オウンドメディアの戦略設計は5ステップ!【フラップネクスト式の成功戦術】

オウンドメディアの戦略設計

本章では、オウンドメディアの戦略設計をおこなう際の手順を5つのステップで解説します。

KGIの明確化

KGIとはオウンドメディアで成し遂げたい最終目標のことであり、戦略設計の土台となる部分です。

オウンドメディアを作成し何を達成したいのかをまず明確化しましょう。

たとえば、以下のような内容を設定します。

  • 月額売上100万円を達成する
  • ⚪︎年度末に利益額1億円を達成する など

ユーザーニーズの調査

ユーザーニーズの調査とは、自社の商品やサービスの顧客であるユーザーの声を聞くことです。

ユーザーからのアンケートが典型例であり、アンケートに「今後知りたい情報」などの項目を入れておけば、ユーザーのニーズを把握できます。

そのほか、「口コミ」「レビュー」など間接的なユーザーの意見を集めるのも効果的です。

たとえば、アンケートにおいて「商品・サービスをより効果的に使う方法などをもっと知りたい」といった意見が多い場合、ユーザーが有益に感じる情報を特定できるでしょう。

併せて、これまでにあった顧客からの問い合わせ内容を洗い出すことも大切です。

現在と過去のユーザーの声をもとに、コンテンツのコンセプトや具体的な内容を決めれば、オウンドメディアにおいてユーザーのニーズに合った情報を提供できるようになります。

ペルソナの設定

ここでいうペルソナとは、貴社の商品やサービスに興味を持っているターゲット1人を具体的にイメージしたものです。

ペルソナの設定により、オウンドメディアを誰に向けて発信するのかを明確に決定します。

ペルソナを設定する際は、ターゲットを具体的に絞り込むことが大切です。

たとえば、「女性、40代、主婦」といった大まかな設定ではなく、以下のように、オウンドメディアを訪ねるユーザーを細かく設定します。

  • 女性
  • 40代
  • 夫と子どもと3人暮らし
  • 都内23区在住
  • ガーデニングが趣味
  • 現在子育ての悩みを抱えている

ペルソナを細かく設定することで、よりユーザーに近い目線からニーズを把握できるようになり、ユーザーに対してアプローチする方法を明確にできます。

また、ペルソナ設定をしていないと、チームメンバーごとにターゲット像が曖昧になってしまうため、それぞれの部署でコンテンツ内容がぶれてしまうおそれがあります。

チームメンバーが共通のターゲット像に対して運用できるようにもなるので、オウンドメディアを作る前には必ずペルソナを設定しましょう。

カスタマージャーニーマップを作成しKWとコンテンツの方針を設計

続いて、ペルソナのカスタマージャーニーマップを作成します。

カスタマージャーニーマップとは、顧客の日常生活から購入の検討段階、実際の購買段階までに接触しうるさまざまなタッチポイントについて包括的に捉えるものです。

カスタマージャーニーマップを作成する際は、以下のポイントをもとに検討しましょう。

ポイント
ユーザーの状況 自社の商品・サービスを知らない潜在層
ユーザーの課題 オウンドメディアを作って運用したい
ユーザーと情報の接点 オウンドメディアを構築する方法についてコンテンツを投下
キーワード例 「オウンドメディア 構築」
「オウンドメディア 構築 ツール」
「オウンドメディア 設計 」など
訴求方法 効率的にオウンドメディアを構築・運用するための手法の1つとして自社のサービスをおすすめする
施策 自社のサービスを導入したことで効率的にオウンドメディアを運用している成功事例を掲載

このように、ペルソナが普段検索していると考えられるキーワードを選定していくことで、オウンドメディアに掲載するコンテンツの方針が定まります。

ペルソナのニーズを満たすことに特化したコンテンツを掲載できるため、CVアップにつながりやすくなるのです。

カスタマージャーニーの作成方法については、詳しくは以下の動画からご確認ください。

KPIの設定

KPIとは、KGIを成し遂げるために達成すべき、具体的な数値のことです。

例えば「オウンドメディアから月100件成約を獲得する」がKGIだった場合、以下のような複数のKPIを設定します。

  • 訪問者数
  • コンバージョン率
  • 問い合わせフォームの到達率
  • 問い合わせフォームの離脱率

KPIを設定する際は、KGIに直結することに加えて、具体的な施策につながる指標を用いることが大切です。

これにより、KGIを達成するために何をすればよいのかが明確になるだけでなく、施策の成果を定期的に検証できるようにもなります。

オウンドメディアの必要性を成功事例から学ぶ|フラップネクストの成功事例【月間問合せ100件獲得】

オウンドメディアの成功事例

本章では、フラップネクストによるオウンドメディアの構築・運用の成功事例を3つ紹介します。

成功した理由も深掘りして解説していますので、貴社のオウンドメディアの構築・運用にも役立つはずです。貴社の課題と照らし合わせながらご覧ください。

PV数20万超・問い合わせ月100件まで増加した事例

1つ目に紹介するのは、BtoBビジネスのオウンドメディアにおいて、PV数が20万超・月間問い合わせ件数を100件弱獲得した成功事例です。

この事例の成功要因は、CVにつながるキーワードを選定し、これを中心にコンテンツ制作をおこなったことです。

具体的な手順は、以下のとおりです。

  1. ターゲットが検索するビックキーワード(例:プログラマー)を見つける
  2. 見つけたビックキーワードから、その1/100程度のミドルキーワード(例:アプリエンジニア 初心者)を厳選する
  3. ミドルキーワードからCV・CVRにつながるコンテンツを作成する

そのほか、記事制作のオペレーションを整えたことで、良質なコンテンツ作成に成功しました。

結果、月間PV数20万および100件を超える問い合わせ数を獲得しています。

目的に合ったキーワード選定で効率良くCVRを向上させた事例

次に紹介するのは、エンジニア人材の紹介サービスを手がけている企業のオウンドメディア構築で、SEO効果を落とさないままで広告予算を半減させることに成功した事例です。

エンジニアの人材紹介サービスの成約を目的とするオウンドメディアの場合、各プログラミング言語のKWでじっくり時間をかけながらコンテンツを作成していくのが一般的です。

しかし、SEO効果が得られるまでに多くの時間・コストがかかってしまいます。

そこで本事例では、事前に実施した広告運用で「Ruby」のKWで大きなパフォーマンスを測定できたことから、大きなSEO成果が期待できる「Ruby」関連のKW(例:「Ruby 人材募集」「Ruby 人材育成」)から優先してコンテンツ制作を進めていきました。

これにより、SEO効果が得られるまでにかかる時間・コストの大幅な削減に成功しています。

SEOと被リンク獲得の施策で流入数を倍増させた事例

最後に紹介するのは、SEO対策と被リンク獲得の施策をおこなったことで、ホームページへのアクセスを従来の2倍にし、集客につなげた歯科クリニックの成功事例です。

この事例の成功要因は以下のとおりです。

  • 他の歯科医院でも講じている基本的なSEO対策を取り入れた
  • 申請のみで掲載できるポータルサイトに登録し被リンクを獲得した
  • 歯科医院に関する団体に加入申請をして被リンクを獲得した

とりわけ歯科医院と関連が強く、ホームページ自体が強いところから被リンクをもらうために施策をおこなった結果、徐々にSEO上の評価があがり流入数が2倍以上に増加しました。

オウンドメディアの必要性を検討する人からよくある質問

オウンドメディアに関する質問

最後に、オウンドメディアの必要性を検討する人からよくある質問と回答を紹介します。

オウンドメディアマーケティングとはどういったものですか?

オウンドメディアマーケティングとは、オウンドメディアを活用したマーケティング手法のことです。

昨今では、認知度向上・販売促進・売上向上などさまざまな目的のもと、オウンドメディアマーケティングに取り組む企業が増えています。

オウンドメディアの構築・運用が意味ないケースとは?

必要性が薄いケースを除いて、オウンドメディアの構築・運用は成功すれば必ずメリットがあります。

その反面、オウンドメディアの構築・運用に失敗してしまっては何の成果も得られません。

オウンドメディアの構築・運用に失敗する主な要因は以下のとおりです。

  • 明確な目標を定めないまま開設してしまった
  • リソース不足で継続的に更新できなかった
  • 価値提供よりも宣伝を重視してしまった

必要性を把握してオウンドメディア作りを始めよう

必要性を把握してオウンドメディア作りを始めよう

昨今、以下のような理由で企業におけるオウンドメディア活用の必要性が高まっています。

ただし、以下のようなケースではオウンドメディアの構築・運用の必要性は薄いと考えられています。

オウンドメディアのメリット・デメリットも把握し、貴社にとっての必要性を理解したうえでオウンドメディアの構築・運用を進めるべきです。

なお、弊社フラップネクストでは、オウンドメディアの構築・運用について幅広いサポートをおこなっています。

Webマーケティングに関する知識と豊富なスキルを有したスタッフが、貴社にとって最適なオウンドメディアの構築・運用方法をご提案いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

皆様からのご連絡をお待ちしています。

フラップネクストでは、SEO対策をメインに貴社の事業課題を解決します!

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そんな課題に対して、専門のコンサルタントが事業目標から逆算して最短で成果に繋がる施策を提案します!
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オウンドメディア構築・運営支援サービス【Strategic Media】

株式会社フラップネクストのオウンドメディア構築・運営支援サービス【Strategic Media】では、お客様のメディアにフラップネクストのメディアチームが入り、貴サイトのゴール設定から記事制作、効果検証、リライトまでを一貫してサポートいたします。

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